そもさん

西遊記』と言えば、玄奘三蔵法師が三人の弟子と共に、天竺にお経を取りに旅するお話です。
そのお供とは、猿の孫悟空、豚の猪八戒、河童の沙悟浄です。
ここで疑問が有ります。
孫悟空の猿と、猪八戒の豚は実在の動物で、中国国内で今も生息しています。
ところが、何故かここに空想上の生物の「河童」がいます。
勿論のこと、今も昔も河童という生物は中国大陸に生息していません。
それどころか、河童の伝承も中国には伝わっておらず、日本独自の妖怪の筈です。


「河童」は、日本の江戸時代中期17〜18世紀頃に作られた妖怪で、『西遊記』の舞台となる唐代6〜8世紀には、唐の国はおろか、日本にも伝承そのものが無い筈です。
物語の『西遊記』の成立はそれよりももっと時代が下り、明代位だったと思いますが、それでも16世紀頃の話ですので、河童が出てくることは、年代的にも有り得ません。


原作では、一体どういった生物(妖怪?)として描かれていたのか、又日本に入ってきて翻訳されていく課程の何処で河童になってしまったのか、非常に気になると事です。
誰か詳しく説明してくれる所(書籍)を御存知有りませんか。

捲簾大将

カッパを続けて二発目。
更新して気が付いたのですが、孫悟空猪八戒はてなのキーワードの登録が有りますが、沙悟浄のみ登録されていないようです。
何故か差別されています。三人の中では、一番影が薄いからでしょうか。
ちなみに、齊天大聖、天蓬元帥、捲簾大将の登録が有るか確かめたところ、三つとも有りませんでした。(「天蓬元帥」一応キーワード登録が有りましたが、ブタとは無関係でした)


そういえば、『西遊記』をモチーフにした人気漫画『ドラゴンボール』にも、沙悟浄とはっきり言えるキャラクタは出ていませんでしたね。
主人公孫悟空はそのままでしょう。
猪八戒は豚のウーロンであることは一目瞭然です。
玄奘は、ポジション的に見てブルマであることは間違いないでしょう。
ところが、沙悟浄と言えばヤムチャ
そうと言えば、そうであると思えるし、違うと言えば、違うようにも思えます。
牛魔王や、マイナな人参果の木をモチーフにしたキャラは出てくるのに、主人公の一人である沙悟浄が出ていないのは何故でしょう。
鳥山明も、沙悟浄には華が無いと思って切り捨てたのでしょうか?


何とも哀れなキャラクタです。