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後巷説百物語 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)

後巷説百物語 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)

京極夏彦の『巷説百物語』シリーズの第三弾。
確か、去年か一昨年くらいに直木賞を受賞した作品でしたね。東野圭吾の『容疑者Xの献身』が直木賞を受賞したときにも書きましたが、愚生は直木賞の受賞基準に疑問があります。この『後巷説百物語』が駄作だとは思いません。むしろ傑作だと思うのですが、直木賞を取るのに相応しいとは思いません。
京極夏彦は、『嗤う伊右衛門』で一度直木賞選考を落ちていたと思います。その『嗤う伊右衛門』と、この『後巷説百物語』を比べると、明らかに『嗤う伊右衛門』の方が良い作品であると思います。
それを考えると、出来の良い作品で入選しなかったのに、以前の作品と比べて出来の良くない(平均的な小説よりも遥かに完成度は高いと思いますが)受賞するのは、どうしても納得がいきません。


もっとも、漏れ聞いた話によると、直木賞は作品では無く、作家に与えられる賞だと聞きます。
しかし、それなら「受賞作」などを決めるというのは可笑しな話ですよね。