買うつもりは全く無いけれど気になった本

不思議の国のアリス (岩波少年文庫 (047))

不思議の国のアリス (岩波少年文庫 (047))

ふしぎの国のアリス』と言えば、英国のルイス・キャロルが19世紀に書いた有名な児童文学です。
白兎に誘われた少女アリスが、不思議の国やら、鏡の国に行って難儀するお話です。
内容は兎も角、そのタイトルを知らない人は居ないと言っても過言では無いでしょう。


さて、この度ポプラ社よりこの『ふしぎの国のアリス』の絵本が新しく発売されたそうです。
ポプラ社といえば、『シャーロック・ホームズ』や、江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズ等の児童文学でお馴染みのところです。
私も幼い頃にはよく読んだもので、今でもハードカバーの『リンカーン』や、ヴェルヌの『海底二万里』、スティーブンソンの『宝島』、シートンの『おおかみ王ロボ』、『ズッコケ三人組』シリーズ等の本が残っています。
私にとっては、講談社青い鳥文庫と並んで、ポプラ社は児童文学の二枚看板といったところです。


そんなポプラ社から『ふしぎの国のアリス』が絵本として刊行されるのは分かります。
スゲーよくわかる……
出版界において児童文学の旗手が、世界的に有名な児童文学を絵本にするからな

ふしぎの国のアリス (POP WORLD)

ふしぎの国のアリス (POP WORLD)

だが「萌え」部分はどういう事だぁぁぁ!?
幼子に萌えイラストを見せられるかっつーのよーッ!!
ナメやがって この絵本超イラつくぜーッ!!
子供の頃から二次元の英才教育しちまうじゃねーか!
読めるもんなら読んで見やがれってんだ!
チクショーッ


いや失礼しました。あまりのことにテンションが上がってしまいました。


何を考えたのかポプラ社、イラストに彼の有名な『もえたん』のイラストレーター起用しているそうです。
お陰で、書店員のブログを見ると、絵本のコーナーに置くか、コミックスなどの萌え作品が置いてある一角に陳列するかで物議を醸しているらしいです。
確かに、このイラストでは、他の絵本とはカラーが大分異なります。普通の絵本と並んでいたら、浮いてしまうことは間違いないでしょう。かといってコミックスの隣に並んでは、いくら「萌え」イラストとはいっても違和感を感じます。書店員の方は、さぞや頭を悩ましたことでしょう。苦労が偲ばれます。


しかし、最近のポプラ社は、『ブンブン』の創刊に始まり、かつての硬派なイメージが大分薄れてきています。
団塊の世代の方が引退し、若手の方が新規分野を開拓すべく、新しい方向性を模索しているのでしょうか?

出版社も営利団体ですので、今までのやり方では利益が上がらない、若しくは今後上がらないであろうと予測したら、もっと利益の上がる方法を考え、実施するのは当然です。
ただ、今回のこのポプラ社の方向性は一寸違うのでは無いかと思います。
確かに新たな市場を開拓する必要性はあると思いますが、状況を良く見て方向性を決めないと上手くいかないのでは無いかと思います。
「萌え」ブームも以前に比べると大分下火になってきている気がするので、安易に「萌え」の方向に走るのは如何なものかと思います。


とは言いつつも、この「萌えアリス」結構売り上げが上がっているようで、絵本にしてはかなりヒットしているようです。
ネット通販のレビューでも評価は上々のようです。
世の中、本当に何が当たるか分からないものですね。

Post Script

タイトルで買うつもりは全く無いとキッパリ書いたばかりなのに……
スマン ありゃウソだった。
ブログを更新するに当たって色々と調べていたら興味が湧いてきた。
心変わりなんて良くあることだから良しとするって事でさ……
こらえてくれ。