本日購入の書籍

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

'80年代に大ヒットした映画『時をかける少女』が今夏、劇場アニメ作品としてリメイクされるそうです。それにあわせて、原作も新装版として再刊行された模様です。
私は、原田知世主演の映画も、原作小説も未だ見ていませんでしたので、この機会に読んで見ようかと手に取りました。


しかし、何故今になってこの話が再度浮上したのでしょうか?


影を踏まれた女 新装版 怪談コレクション (光文社文庫)

影を踏まれた女 新装版 怪談コレクション (光文社文庫)

岡本綺堂の怪談短編集『影を踏まれた女』。
今日、書店に行ったら、偶々置いてあったのを見かけてつい購入してしまいました。
帯文に、

綺堂の描く怪談の世界は、
時代を超えて、


怖い!

とありますが、私はそれ程怖いとは思いません。
私にとって、怪談は怖いというより、怪しい話、読後据わりの悪い感じがするといった作品のことだと思っています。因果関係がはっきりせず、不条理なまま終わるのが怪談なのではないのかと。


因みに、ホラーと怪談を一緒くたにする方が多いですけれど、私はこの二つは別物だと思っています。
怪談が心理的な怖さを描いたものだとすれば、ホラーはビジュアル的な怖さを描いたものだと思います。
怪談は、その作品の舞台と共有する文化、経験がなければその主題が読み解けないのに対して、ホラーは謂わば吃驚箱的な驚かし方でしかないと思っています。


どちらの方が勝れているというのではなく、表現の様式の違いでしかないのではないかと思いますが。


続・妖怪図巻

続・妖怪図巻

湯本豪一編集の『続・妖怪図巻』も入手。湯本豪一さんってプロフィールを見ると、川崎市市民ミュージアム学芸室長となっていますが、この前のクリスマスに京極夏彦の講演会を見に行ったとき前説をしていた方でしょうか?何となく気になりました。




収録作品は、


鳥山石燕百鬼夜行絵巻・ボストン


化物づくし・湯本A本


化物づくし・湯本B本


化物づくし・湯本C本


百鬼夜行之図岩瀬文庫


芝蘭斎洞秀画 妖怪退治絵巻


神農化物退治絵巻


『化物づくし・湯本A本』は、発見当時全国ニュースにもなった有名な巻物です。
個人的には、石燕の『画百鬼夜行絵巻』が載っているだけでも買う価値はあると思います。
ボストンの美術館に展示してある、石燕の肉筆画を掲載してあるのですが、『画百鬼夜行』に収録されている妖怪が、なんとカラーになった優れものです。
生憎と、『画百鬼夜行』の妖怪全てが居るわけではありませんが、姑獲鳥、犬神、元興寺といった妖怪が”石燕直筆”*1のカラーイラストで拝めるまたとない機会です。

*1:本に収録されていますので、厳密には違いますが。