本日観た映画

シュガー&スパイス~風味絶佳~VISUAL BOOK (Angel Works)

シュガー&スパイス~風味絶佳~VISUAL BOOK (Angel Works)

シュガー&スパイス 〜風味絶佳〜』を観て来ました。
昨日観た『天使の卵』より、此方のほうが私の好みに合いました。


中々コミカル演出が多い作品で、恋愛よりコメディーのパートに力が入っているような気がしました。
特に、ミスターマッスル彦摩呂が登場するところが良かったですね。まさか、出オチのキャラクタが二人も登場するとは思いませんでした。


メインのキャラでは、夏木マリのグランマの好演が光っていました。殆ど主演二人を喰ってしまったように思えます。
作中のポジションは、若者にアドバイスをする年長者といった王道を行くキャラなのですが、王道なだけに上手く機能すれば非常に映画全体が引き立てられますね。
恋愛に限らず、戦争物や刑事物など、あらゆるジャンルにおいて、主人公達が現在進行形で体験している問題を過去に経験して、その経験から若者達の背中を押すキャラクタは非常に格好よく見えます。
決して主役の様な花は無くても、作品の土台を下から支える最重要人物であることが多いので、大体がベテランの方が演じています。だからこそ熟練者の魅力によって、この手のポジションのキャラは格好よく見えるのでしょう。
今日、『シュガー&スパイス』を観たら、『天使の卵』が今ひとつに見えたのは、年長者の不在によるものも原因の一つなのかと思えてきました。


一方、主演の柳楽優弥はと言うと、どうも家の弟に見えて仕方が有りませんでした。
容貌は似てはいないのですが、性格や物腰が弟とそっくりなので、最近の若い子は(私も若者の域をまだ出ていませんが)、皆ああなのかなと思ってしまいました。
弟にそっくりなので、どうもリアリティの溢れる演技に見えてしまい、カンヌ国際映画祭で主演男優賞取った人だとは到底思えませんでした。
でも、ここまでリアリティのある「男の子」を演じられるからこそ、カンヌで受賞できたのでしょうね。



個人的な好みなども有るのでしょうが、私としては『天使の卵』を見るくらいなら、こっちを観ておけと言っておきたいです。