本日購入の書籍

どちらも親本を持っていますが、文庫版も買ってしまいました。

笑う怪獣 ミステリ劇場 (新潮文庫)

私は常々小説に挿絵は不要だと思っていますが、この『笑う怪獣』だけは例外です。
『笑う怪獣』は、西澤保彦の阿呆なストーリに、喜国雅彦の馬鹿馬鹿しいタッチのイラストが見事にマッチしており、その二つが組み合わさって最高の作品に仕上がっていると思います。

たとえるならサイモンとガーファンクルのデュエット！
ウッチャンに対するナンチャン！
高森朝雄の原作に対するちばてつやの『あしたのジョー』！
つう感じでしょうか。

しかし、残念ながらこの文庫版においては、喜国雅彦のイラストは表紙のみです。
かの画伯の挿絵が有ってこそ完全版ですので、これはあまりお勧めしかねます。
出来ることなら少々値段が張りますが、親本を購入した方が良いでしょう。

本格推理委員会 (角川文庫)

明正堂書店のアトレ上野店にはこの『本格推理委員会』の熱烈なファンの店員が居るようで、大量に平積みされた文庫に手書きの推薦文が幾つも有りました。
既読の書ですので文庫版を買うつもりは無かったのですが、店員の良書を進める姿勢に打たれて思わず購入してしまいました。

この本はベストセラーでは無いので、大量に仕入れても売れるとは思えませんが、それでも良い本を多くの人に知ってもらいたいという書店側の営業努力は素晴らしいものだと思います。

日向まさみち先生、私も明正堂の書店員さんも続編の刊行を待っていますので、出来ることなら既刊の文庫ではなく、完全新作をリリースしてください。