『ゲゲゲの鬼太郎』5−7  

テレビアニメ第五期の『ゲゲゲの鬼太郎』第七話「燃えろ!目玉おやじ」の放送日でした。

今回登場の妖怪は「雪女」。原作では「雪男」「雪ん子」と共に悪事を働いていましたが、今回は単独での出演と相成りました。登場する妖怪が減っていて少々残念です。
そして、ストーリが目玉の親父にスポットを当てている為、雪女の行動理由が今ひとつ消化不良となっていました。
今までも感じていたのですが、三十分の枠に収め切れないほどの色々な要素を詰め込みすぎなのではないでしょうか?
今期では、毎週鬼太郎ファミリーの一人を取り上げて掘り下げていますが、その分敵役の説明が不足気味になってしまっているように感じます。
味方キャラクタの掘り下げをするのはいい事ではあると思いますが、それによって一話限りの出演となる敵妖怪の詳細が省かれては拙いと思います。鬼太郎の面白さの半分以上は、毎回登場する敵妖怪の魅力にあると思いますから。


そして、今回の敵は今シリーズ初の二段構えでした。
雪女の背後には、黒幕の「雪入道」が控えております。
雪入道は、私の知る限りにおいては、鬼太郎シリーズ初の出演となる筈です。
今まで見たことの無い新規妖怪が登場とは、妖怪好きにとってはたまらなく嬉しい事です。


……えーと、どう見ても「一本ダタラ」にしか見えません。
一本ダタラを白く塗った以外、何処に違いが有るのでしょうか?

雪入道は独眼独脚の妖怪であるとされており、確かに飛騨地方において、一本ダタラの別称を雪入道と言ったりします。
だからと言って一本ダタラと同じデザインにしなくてもいいのではないでしょうか?名称が全く違うのですから、一本ダタラと雪入道は別の存在であると捉えるべきです。妖怪は、呼称によって、その存在を確立するのですから。

私個人のイメージでは、水木先生の書く一本ダタラは、鍛治と鞴の神が零落したものなので、灼熱の炎に包まれた炎の妖怪です。
ですから、あのデザインで吹雪を吐かれると、一寸イメージにそぐわない為、受け入れることが出来ません。
原作に出ない新妖怪を出すのは結構なのですが、と言うよりも積極的に出して貰いたいのですが、他の妖怪の姿を流用したりするのは勘弁して下さい。


それと今回はつるべ火、姥ヶ火、輪入道火車といった妖怪達が助勢していますが、輪入道火車が既に仲間になっているということは、今期ではダイヤモンド妖怪の話や、逆餅殺しのエピソードは無いのでしょうか?特に、ダイヤモンド妖怪は好きな話なだけに、もしそうだとしたら残念です。


さて、来週はいよいよぬらりひょんの登場のようです。
予告を見たところ、朱の盤は登場するようですが、オープニングに登場している蛇骨婆も出るのでしょうか?
原作の一寸間抜けなぬらりひょんとは違い、アニメ五期のぬらりひょんは非常に貫禄のある強かな妖怪として設定されているようです。
今週までに何回かちらほらと影が見え隠れしていますが、妖怪の総大将に相応しい大物感を醸し出しています。

まるで何処かのRPGに登場する魔王の様です。
この分で行くと、原作の様な過去に流されてあっけなく倒されるようなキャラとしては終わらないでしょう。
ぬらりひょんが本格的に活躍するであろう次週がとても楽しみです。