『ゲゲゲの鬼太郎』5−39   

ゲゲゲの鬼太郎』第39話「ぬらりひょん最後の日」の感想です。

今回登場の妖怪は「かまいたち」でした。過去のシリーズにおいては、たんたん坊、二口女と共に妖怪城に住んでい
ましたが、今回は単体で登場となりました。

投獄されているぬらりひょんを救出する助っ人として旧鼠が目を付けたのがかまいたちでしたが、最初は殺し屋の美学に沿わない仕事はしないと旧鼠の嘆願を無視するかまいたちでした。
しかし、敏腕ネゴシエーターねずみ男が、かまいたちの趣味を嗅ぎ付け、彼の琴線に触れる希少価値のある品を提示すると、かまいたちはぬらりひょうん救出の戦いに参加する事になります。その報酬とは、絶版となった少女漫画。どうやら今回のかまいたちはクールな殺し屋ではなく、少女漫画を愛読する変態というキャラクタ設定のようです。
それにしても酷い理由での参戦です。


さて、過去のシリーズにおいても両手の鎌方繰り出す攻撃で鬼太郎を苦しめてきましたが、今期は更に飛行能力をも獲得してより強力な敵とての登場です。あのかに坊主の巨躯を含めて、合計六体の妖怪を同時に運んで飛行可能な辺り、相当な強い妖力の持ち主なのでしょう。
しかし、かなりの高高度を飛行していましたが、一体どのような原理で空を飛んでいるのでしょうか?多分風を操っているのだとは思うのですが、その辺りの説明が一切無かったので不思議でなりません。
そして特筆すべき必殺技は乙女坂カッター。真空派を飛ばして対象を切り裂く強力な技です。そのネーミングセンスも相まって、インパクトは絶大です。
変なキャラクタ設定をするのはまあいいとしても、戦闘場面でも変態なのりを持ち込むのはどうかと思いました。特に、好敵手ぬらりひょんの生死が掛かった重要な一戦ですので、もう少し真剣な戦闘にしてもらいたかったです。


そんな変態にされてしまったかまいたちですが、性格とは裏腹に非常に強力な力の持ち主なので、旧鼠の思惑通りにぬらりひょんを救出に成功します。鬼太郎との直接対決は、はっきりとした白黒は付かなかったとはいえ、事実上の敗北となっていましたが、当初の目的のぬらりひょん救出が成功していますので、これはぬらりひょん一味の勝利といっていいでしょう。
今期において、初めてぬらりひょん側の勝利となっていますね。
まあ仮にあのまま刑が執行されたとしても、過去に鬼太郎にジュラ紀だか白亜紀だかに流されても無事帰還したぬらりひょんのことですから、きっと何とかして再登場するとは思います。多分、マントルに放り込んだり、宇宙空間に追放したとしても、忘れた頃に復活しそうな気がします。


前回の予告を見たときは、てっきり一話限りのゲスト出演とばかり思っていましたが、今後もぬらりひょん一味の一員として活躍する事になりそうです。
攻撃、移動能力が非常に長けた妖怪で、多分現時点ではぬらりひょん一味では最強の攻撃力を持つアタッカーですから、また活躍する機会があるでしょう。



あとは、今回は飛騨の雪山が舞台となったため、敵味方共に防寒具を付けていたのが印象的でした。
特に、かに坊主のナイトキャップ(?)が可愛らしかったです。