墓場鬼太郎1

新番組の『墓場鬼太郎』を遅れ馳せながら見ました。平日の深夜の放送なので、スケジュール的にテレビでの視聴が難しく、仕方なくビデオに録画して見ました。


見て兎に角凄いと感じました。
冒頭から、原作の貸本版の雰囲気を忠実に再現した劇画チックな絵柄で、色使いや雰囲気に至るまで、『墓場』のテイストを完全に再現していると言ってよいでしょう。
オープニングの原作漫画をそのまま使用したのも味が有って良かったと思います。基本的に原作絵をそのまま流しているだけの画像ですが、彩色がまるで水木先生が塗ったかのように感じられました。
そして、主題歌がアニメにおいて初めて「ゲゲゲの鬼太郎」以外の曲になりました。電気グルーヴの「モノノケダンス」ですが、個人的には作品内容に合っている様に思いますが、人によっては受け入れられないような気もします。


本編シナリオも原作に準拠したもので、血液銀行が無くなっている(放送コードに引っ掛かったのでしょうか?)等の多少の変更はあるものの、原作どおりのアニメ化を期待した人にとっては大満足の出来ではないかと思います。
何処を見ても、怖くて気持ち悪い造りになっていて、初期鬼太郎の怪奇色が存分に堪能できます。
但し、これは今放送中の五期のアニメから入った子供たちには見せられませんね。兎に角鬼太郎のイメージが『ゲゲゲ』とは正反対で、朝の鬼太郎が好きな子供たちに見せたらトラウマになるのは確実でしょう。
内容や作画面だけでなく、『ゲゲゲ』のイメージを落とさない配慮をするなら、深夜意外には放送するべきでは無いと思います。


あと、一期・二期と同じ声優が鬼太郎をやっているのもポイントが高いです。
私は一期・二期の世代ではありませんが、二度と再現されない鬼太郎と目玉親父のコンビの活躍とあって、とても嬉しく思いました。当時の放送をリアルタイムで見ていた方たちにとっては、きっとこれ程感慨深いものは無いのではないかと思います。


大変面白い作品でしたが、ひとつだけ問題があるとすれば、食事中に見られないという事位でしょうか。
今日、朝食を取りながらこれを見たのですが、その行為を激しく後悔しました。食事中にテレビ画面で蛙の目玉がでて来たりすると、物凄く食欲が減退します。
深夜放送なので、酒と肴を手元において見る方もいたのでしょうが、きっと私と同様の感想を持ったのではないでしょうか?