『魍魎の匣』10     

魍魎の匣』第十話「鬼の事」の感想です。
今回は、作中で平行して起こった三大事件「列車転落事件」「連続バラバラ事件」「柚木加奈子誘拐事件」の内一つ、「連続バラバラ事件」の幕となりました。
三つの事件では、一番被害者が多く、社会的にセンセーショナルとなった事件ですが、最終的に犯人が警察の手を振り切って逃走。それどころか、犯人自身が新たなるバラバラ死体となって発見されるといった驚愕の展開になりました。非常に次回が気になる、本当に良い所で話をきっていました。
それだけ、視聴者を作品に引き込む事が出来る素晴らしい演出だったという事でしょう。


今回の見所は、京極堂対御笥様の対決でしょう。
京極堂の語りが実は口からの出任せだったという真相がカットされていたのは残念ですが、矢張り、京極堂シリーズの面白さの一つである妖怪と呪術に関する薀蓄は見ていてとても楽しめます。
反閇が実際に動きを見れたのも、アニメならではのことですね。矢張り、小説と違って、音と動きがあるのがアニメの強みですから、こういった呪を実際に視覚的に捉えられるのはポイントが高いと思います。


私は原作小説を読んで、この語の展開を知っていますが、それでも続きが気になってしまいました。
アニメ開始前は、どんな出来になるか不安が沢山ありましたが、シナリオ面に関してのみいえば、十分合格点をあげてよい出来だと思います。
まだ完結してはいませんが、アニメ版の『魍魎の匣』は当たりだったと判断していいような気がします。