本日購入の書籍

角川oneテーマ21から出版された、杉岡幸徳の『奇妙な祭り―日本全国〈奇祭・珍祭〉四四選』を購入しました。
それにしても、著者の肩書きが「奇祭評論家」となっているのに笑いました。
恐らく、「奇祭評論家」など日本唯一の存在だと思いますので、名乗った者勝ちと思って、ノリで書いてしまったのでしょう。


イラストスラのって居ないに関わらず、表紙の時点でも突っ込みどころ満載なのですが、内容はそれに輪をかけて凄い物になっています。
一章で、祭の起源が分からないので、ジャーナリストや研究者に対して「もっともらしい話をでっち上げた」という祭事参加者の話が書いてあるのに先ず驚きました。
普通、そういった事は、仮に知ってしまったとしても隠し通そうとすると思うのですが、微塵も隠しておらず、ばれた所で一向に気にしないという祭事実行者に敬意を持ってしまいました。世間で色々と隠している曰く付きの方々に是非とも紹介したい一言です。


そして、本文の至る所に「男性器」や「女性器」という単語、そしてそれを模した山車をはじめとする祭具の写真があります。
凄い物になると、全裸男性の全身が映った写真(隠すべき場所は修正が入っています)が載っていたりします。

性器崇拝は全国各地であり、有名なところでは、『遠野物語』の舞台となった(?)岩手県遠野市の「コンセイ様」があるように、性を奉る(祭る)事はそれ程おかしい事ではないとは思っていましたが、この本にあるようなあからさまなものだと、一寸自重した方が良いように思います。


巻頭から巻末に至るまで、徹頭徹尾カオスと言う以外に表現の方法が無い内容になっています。
奇祭を扱った奇書の決定版ともいえる一冊。おバカなノリが好きな方は是非御一読してください。
そして、できることなら奇祭に参加すると良いでしょう。
私もこの本を見たら、奇祭に参加したくなりました。